日本語キーボード(JIS配列)なんて使いづらくてしょうがないと思っているくらいのUS配列信者なのだけれど、一般に出回っているのはJIS配列ばかり。小学校・中学校の技術家庭科や高等学校の情報科で触れるようなパソコンはJIS配列だ。
日本の一般的な家庭に生まれ育った人が英語キーボード(US配列)に触れることがあるとすれば、親が熱心な英語キーボード信者である場合を除けば、TOEFLの受験か留学先くらいだろう。
キーボードのホームポジションが少し左にズレているなんて、いろいろ比較してみなければわからない。テンキーがついていると全体的に左にあって面倒だということですら、一般の人は「そういうもの」と思っているに違いない。
「パソコンを知らない女子高生」という連載記事でUS配列が出てきた
どうしてこんな分かりきった話をしているのかというと、ネットメディア『ねとらぼ』の連載「女子高生、「はじめてのパソコン」を買う」でライターの父親が娘に買い与えたのが当サイトでオススメしている英語キーボード搭載のパソコン「ASUS ZENBOOK BX310UA-FC833T」だったからだ。
さて今回は、いよいよパソコンを買ってきた。娘が「どれでもいい! まかせる!」と言うので、父である私が考えた条件が以下である。
- OSはWindows(父がWindows派なので)
- メモリは最低でも8GB
- HDDではなくSSD(256GBほど)
- いずれ持ち運びするだろうから、本体重量は1.5kg以内
- メーカーはDELLかASUSかレノボかマウスコンピューターあたり
結果、買ったのはASUSのノートパソコン(ZENBOOK BX310UA-FC833T)である。公式サイトでは8万9800円(税込)。もっと安いものでもいいとは思ったが、こういうものは最初が肝心だし、初めて使うマシンとしては必要十分以上のモノだろう。
ASUSの ZENBOOK BX310UA-FC833Tは82キー英語キーボードを搭載する ASUS Shop 限定モデル。機能面としては十分すぎるくらいのスペックなのだけど、これは(どちらかというと)玄人向けのパソコンだ。
英語キーボードは玄人向け
僕が英語キーボードを薦めているのは、あくまでも今持っているキーボードに不満のある人に対して。慣れていない人で現状のキー配列に不満がないのであれば日本語キーボード(JIS配列)を選ぼう。英語キーボードというのは、プログラマとか英語の長文を打つ人がJIS配列に不満を持ったときに初めて選択肢に入るものであって、慣れていない人には、周りと同じものを買い与えるのは当然だ。2Bの鉛筆しか使っていなかった人にHBのシャープペンシルを持たせるようなものだと思う。
娘 メールアドレスを入力したいんだけど、アットマーク(@)が打てない……キーボードにはあるのに、たたくと違う記号が出ちゃう。
父 いやいや、そんなわけあるか。えーっと、なになに……@は「2」のキーに割り当てられているっぽいから、「shift」キーを押しながら「2」を押せば……あれ? 「@」じゃなくて「”」が表示される……なぜだ?
娘 それだけじゃないよ、「ー」「=」「~」「^」って記号も全部出ない。なんで?
一応解説しておくと、@(アットマーク)はUS配列では[Shift]+[2]、JIS配列では[P]の右隣にある。JIS配列で[Shift]+[2]は”(二重引用符)。おそらく初期設定時にJIS配列として設定してしまったのだろう。設定画面からキーボードの変更は簡単にできるのだけど、この親子は無事に辿り着けただろうか…。
JIS配列で同等のパソコン
- OSはWindows(父がWindows派なので)
- メモリは最低でも8GB
- HDDではなくSSD(256GBほど)
- いずれ持ち運びするだろうから、本体重量は1.5kg以内
- メーカーはDELLかASUSかレノボかマウスコンピューターあたり
この条件で探すとなるといくらか値段が上がってしまう。13.3インチのモバイルでJIS配列が選べる安価かつ悪くないスペックのものを挙げてみる。
- ASUS ZenBook UX310UQ-7200 (直販価格118,584円)
- ASUS 公式オンラインストア「ASUS Store Online」 サイトTOP
- Dell New Inspiron 13 5000(5370)(通常直販価格99,980円〜)
- Lenovo
ideapad 720S(直販価格:95,083円) - Lenovo Yoga 720(直販価格:86,346円)
製品仕様では英語キーボードの画像が掲載されているが、いずれも出荷製品は日本語キーボードだ。このなかで一番スペックが近いのはLenovo ideapad 720Sだろうか。見た目も似ているように思う。ASUS ZenBook UX310UQ-7200もAmazon価格だと少し安くなっている。
LG Gramの新モデルはJIS配列
前にも書いたけど今春発売になるLG Gramは日本語キーボードを搭載する。安価でそこそこ性能もよく、なんといっても軽いのが特徴。上記条件だと14インチ上位モデル(14Z980-GA55J)がオススメかな。
・LG Gram 13Z980-MR33J
・LG Gram 14Z980-GR55J
・LG Gram 14Z980-GA55J
その他オススメプレミアムモバイルノートパソコン
安価に済ませたい方は別にして、3年〜5年くらいしっかりと使えるプレミアムモバイルノートがいいという方は、VAIO S13かDELL New XPS 13あたりがいいだろう。詳しくは以下の記事で。
まとめ:迷うくらいならJISを買え!
英語キーボードというのはあくまでも現状に不満のある人向けのものだ。日本語入力しかしないのであれば、JISのほうがいい面だってある。僕は英語キーボードを愛してやまないが、周りと同じものでないとダメだという人は迷うことなく日本語キーボードを選ぼう。カスタマイズ代もかからない。
それに、僕のオススメのHappy Hacking KeyboardにもJISモデルがある。キーボード配列には不満はないけどキータッチに不満があるという人は、ぜひHHKBのJISモデルを一度使ってみてはいかがだろうか。