フリーマーケットアプリのメルカリが2018年6月19日に東証マザーズに上場する。新規上場の主幹事は大和証券と三菱UFJモルガン・スタンレー証券だ。
その他、SMBC日興証券、みずほ証券、野村證券、 マネックス証券 、SBI証券、岩井コスモ証券「ネット取引」、極東証券でも取り扱われる。
メルカリの売りはスマホ特化の個人間取引
古物商・ネットオークションとの差別化
「メルカリ」はスマートフォンに特化した個人間取引が売りの会社。ブックオフなどでの中古品売買は取扱商品に限りがあったり、業者の中抜きで売買価格が不透明なことがデメリットだった。
ヤフオクなどのネットオークションも出品や入札の手続きが面倒で、僕もオークションに出さずに廃棄したものが多い。
古書店に出すと安値で買いたたかれるしネットオークションも面倒くさいというひとにとっては、誰でも簡単に商品を出品したり購入したりできるメルカリはありがたいサービスだ。
手軽な配送サービス
メルカリは配送業者やコンビニエンスストアと連携していて、手軽に安価な配送サービスが受けられる。手数料と送料がかかるが、個人間で簡単に取引できるのが魅力のひとつ。有価証券報告書を読むと、登録者数も流通総額も増えているようだ。
メルカリは、サービスを通じて出品者は「不要品に新たな価値を与える楽しさ」、購入者には「掘り出し物に出会える「宝探し」体験」を得ることができるとしている。
個人間取引のデメリット
メルカリのサービスを悪用してクレジットカードの現金化が行われたというニュースは記憶に新しい。個人間の取引であるため、詐欺などに悪用されてトラブルになるリスクは潜在的に存在する。
ユーザー間で生じたトラブルについては、メルカリは責任を負わず、当事者間で解決すべきとの文言が利用規約に盛り込まれているので注意が必要だ。あくまでも、メルカリは売買の場所を提供しているだけで、その内容についてはタッチしないというスタンスらしい。
メルカリは「監視・通報制度の整備やブランド等の権利者との連携等により、偽造品その他の出品禁止物の排除に努めております」としているが、これがどこまで徹底されるかということが企業の信頼に繋がるのだと思う。
取り扱い証券会社
メルカリ(4385)のIPO(新規公開株)は、主幹事の大和証券と三菱UFJモルガン・スタンレー証券をはじめ、SMBC日興証券、みずほ証券、野村證券、 マネックス証券 、SBI証券、岩井コスモ証券「ネット取引」、極東証券でも取り扱われる。マネックス証券は完全抽選方式で、NISA口座でも申込可能だと謳っている。岩井コスモ証券も狙い目かもしれない。
公募株数は4,288,700株、売出株数は14,648,200株。
2018年6月19日(火)上場予定のメルカリ(4385)のブックビルディング(需要申告)期間は2018年6月4日(月)0:00から2018年6月8日(金)11:00までで、2018年6月11日(月)に募集・売出価格が確定。募集・売出期間は2018年6月12日(火)0:00~2018年6月15日(金)11:00までとなっている。
仲介者を通じた取引から個人間での取引への揺り戻しが強くなってきたこの社会で、メルカリがどのように市場を開拓していくのか楽しみだ。
参考資料
- 新規上場会社概要(東京証券取引所上場部)
- 新規上場申請のための有価証券報告書(Iの部)