百貨店業界首位の三越伊勢丹ホールディングス(3099)は10万円前後の投資額で利用できる株主優待にもお得感がある。保有株式数に応じて上限が設定されているが、(一部店舗・商品を除き)グループの百貨店での税抜100円以上の買い物が10%割り引かれる。
金券や書籍、音楽映像ソフト、楽器、貴金属類など除外品目が多々あるが、食品や衣料品、雑貨、ギフト類などの購入時に役立つように思う。ガジェット好きとしては、伊勢丹新宿店で取り扱っているApple Watchが気になるが、もちろん割引除外品だ(苦笑)。筆者は主にギフト品や食料品の購入時、またレストランや喫茶店で活用している。
支払方法
支払方法は、現金、自社商品券、全国百貨店共通商品券、エムアイカード社発行のクレジットカード(一部提携カードを除く)が利用できる。
お得感満載の株主優待
食料品も10%割引
エムアイカード社発行のクレジットカードは年間利用金額に応じて割引が適用されるが、(多くの百貨店カードと同様に)食料品は1%還元、また1回の会計が3,000円未満の場合はポイントがつかない。しかし株主優待カードは税抜100円以上の買い物であれば10%割引が適用されるので、小額の買い物や食料品売場ではこちらの方が圧倒的にお得だ。筆者は新宿店で期間限定で出店される珈琲店やいつも置いてある某自家焙煎珈琲店Hの豆を買うのに利用している。この記事を書いている間に行ったら取扱が終了したのか置いていなかった。ショックだ。
セール品もOK!
セール品は自社発行のクレジットカードでもポイントが1%というところが多いなかで、三越伊勢丹HDの株主優待はセール品にも適用される。
オンラインストアでも!
三越伊勢丹HDの株主優待券は、カタログショッピングのほか、三越オンラインストアや伊勢丹オンラインストアでも要することができる。2018年1月末までは「冬のクリアランスセール&スペシャルセール」が行われているのでチェックしてみてほしい。
伊勢丹オンラインストアでは、マスターマインドジャパンのiPhone 7/7 Plus対応のスマートフォンケース・ガラスフィルムセット(新宿伊勢丹限定)が4,320円(税込;執筆時点)で販売されている。(ポイント対象外)
また、株主優待の対象ではないが、伊勢丹オンラインストアでは「Apple Watch Edition 38mm 18K」が販売されており、エムアイポイント1%還元が受けられる(記事執筆時点の価格は706,320円)。
・三越・伊勢丹オンラインストア_TOPTポイント(2018年3月末まで)との併用は?
三越・伊勢丹ではTポイントカードとの併用は不可
三越伊勢丹HDの店舗では2016年5月からTポイントカードが利用できるようになった(現金・他社クレジットカードの場合;税抜200円毎に1ポイント)が、百貨店での買い物では株主優待券との併用ができない。顧客情報と売上データとの紐付けを意図しているのであれば、自社カードや株主優待券とも併用1させたほうがマーケティングに有益なデータが得られるはず。上手く活用できなかったのかはよくわからないが、2018年3月末にはTポイントから撤退する予定2だそうだ。
クイーンズ伊勢丹ではTポイントも貯まる(2018年3月まで)
2016年8月にTポイントカードが導入された系列スーパー「クイーンズ伊勢丹」では、株主優待券で5%の優待を受けたうえで税抜100円毎に1ポイントのTポイントが貯まる(ポイント利用は不可)。支払は現金・自社発行商品券に限られ、クレジットカードや全国百貨店共通商品券などは利用できない。
年度末基準日の保有がお得
今期から3月末日基準日の株主優待券の有効期限が1年間に延長されたことで、時期によって利用額にばらつきがある人でも有効に利用できるようになった。2年連続で基準日に保有している300株以上の株主は利用限度額が2倍になるサービスもあるため、同一の株主番号を残しつつ基準日には300株持っていたいところだ。
一人暮らしの筆者だが、食器や文房具、キッチン雑貨、それに両親の記念日のギフトなどを三越や伊勢丹にまとめたことで半年で10万円の買い物をしていたようだ。昨年9月末基準の15万円分の優待券は5万円分(5,000円相当)残ってしまい、使い切ることができなかった。今期分の優待券30万円分(3万円相当)は、来年の有効期限までに使い切れるだろうか。(その前に収入を安定させることを考えないといけないのだが、それはまた別の話。)
三越・伊勢丹での買い物ならエムアイカードがお得!
三越伊勢丹ホールディングスのカード会社「エムアイカード」の発行する「MIカード」「三越 M CARD」「伊勢丹伊勢丹アイカード」を利用すると、三越伊勢丹グループ百貨店で年間購入金額に応じて5〜10%のポイントが貯まる(食料品・喫茶店などや1品3,000円(税抜)未満の商品は1%)。
初年度は年会費無料で、2年目以降は2,000円(税抜)。ゴールドカードは初年度から年間10,000円(税抜)の年会費がかかる。
国際ブランドはVISAとアメックス。三越伊勢丹グループ外の買い物では、一般カードは200円(税込)あたり1ポイント、ゴールドカードは100円(税込)あたり1ポイントのMIポイントがたまる。
株主優待を利用する場合ポイントはつかないが、年間利用金額には加算されるので、エムアイカードでポイントの低い3,000円(税抜)未満の商品や食料品・レストラン・喫茶で優先的に使うのがお得といえる。
- 例えば東急ハンズ新宿店などは自社ポイントカードとdポイントカードを併用している。企業にとってポイントカードは割引ではなく情報収集が目的のはずなので、本来はエムアイカードとTポイントも併用させたほうがよかったのかもしれない。 ↩
- 三越伊勢丹、Tポイントサービスを終了へ 利用者伸びず(朝日新聞デジタル;2017年8月10日) ↩