精神疾患で通院中の人は1割負担になる自立支援医療費の申請を検討しよう

この記事は約6分で読めます。
スポンサーリンク
スポンサーリンク
シマンテックストア_無料体験版ダウンロード

心療内科や精神科に通院すると、病院では「精神科専門療法」などが加算され、薬局では「向精神薬加算」などがあって医療費を出すのが億劫になってしまうことがある。

ジェネリック医薬品が出ていれば少しは負担が減ったりするけれど、軽症で働けるひとはまだしも、フルタイムは厳しいというひとにとって医療費の負担が苦しく通院を自己中断してしまうひともいるらしい。

寛解したと自己判断して通院を中断した経験からすると、自己中断して何も良いことはなかった。後から考えれば、あの時期はいわゆる(軽)躁状態で、双極性障害(躁うつ病)の陽性症状を治療しなければならなかった。

目先の医療費負担をどうしようか、日常生活に支障が出ない程に回復したのだから、もう病院に行く必要はないのではないか。そう思っていたのだけれども、双極性障害では躁状態のあとにはうつ状態がやってくる。まともに働くことができないくらいにまで悪化してしまったのだった。

読者の皆さまには僕のような過ちを繰り返してほしくない。精神疾患のひとに対しては、以下のようなセーフティネットが存在しているので参考にしてほしい。

  1. 自立支援医療費(精神通院)
  2. 精神障害者保健福祉手帳
  3. 障害年金(障害基礎年金・障害厚生年金など)

この記事では、医療費負担を減らす「自立支援医療費(精神通院)」の申請についてまとめてみたい。

スポンサーリンク

「自立支援医療費(精神通院)」とは?

自立支援医療受給者証(精神通院)
自立支援医療受給者証(精神通院)

先述したように、うつ病や双極性障害、統合失調症、発達障害などの精神疾患に使われる薬のなかには高価なものが多い。特許が切れてジェネリック医薬品が出ているものもあるけれども、薬価の高い新薬が処方されると金銭的に追い詰められてしまう。

精神的に病んで病院に通っているのに、金銭的不安という新たなストレスに悩まされるというのは症状を悪化させる要因にもなり得る。

国民健康保険を初めとして通常の治療は原則3割負担。

「自立支援医療費(精神通院)」は通院による治療を継続的に必要とする程度の状態の精神障害(てんかんを含む。)を有する人を対象に、医療費が原則1割負担になる制度だ。

「自立支援医療費(精神通院)」の対象

区市町村民税(所得割)が年23万5千円以上の「世帯」の方は、原則として対象外となっているが、高額治療継続者(「重度かつ継続」)に該当する場合に限り、経過措置(2021年3月31日まで)により対象となっている。

「重度かつ継続」というのは、統合失調症などで、医療費が高額な治療を長期間にわたり続けなけれならない場合のこと。うつ病や双極性障害(躁うつ病)などの気分障害も当てはまるとされている。

医療費軽減の対象になるのは、「精神障害や、当該精神障害に起因して生じた病態に対して、精神通院医療を担当する医師による病院又は診療所に入院しないで行われる医療(外来、外来での投薬、デイ・ケア、 訪問看護など)で、入院医療の費用や公的医療保険が対象とならない治療、投薬などの費用、精神障害と関係のない疾患の医療費は対象外となっている。

世帯所得に応じた月額負担上限額

ここで言うところの「世帯」というのは、通院者と同じ健康保険などの公的医療保険に加入しているグループのことで、例えば一人暮らしで住民票を移していても学生などで医療保険上同一世帯に入っている場合(いわゆる「マル学」)も含まれる。

仕送りはほとんどなくても医療保険料だけは払ってくれている場合は、同一の公的医療保険に入っているメンバー全員の所得によって決定される。

「自立支援医療費(精神通院)」には「世帯所得」に応じて月額負担上限額が設けられており、また先述の「重度かつ継続」の場合にも通常とは別に負担上限月額が定められ負担が軽減されている。

自分で申請する必要がある

最初に心療内科の門を叩いてから9年近く経つけれども、この制度の存在を教えてくれる医師はいなかった。収入がなくて働けないと言えば教えてくれたのかもしれないが、いずれにせよ自分で申請する必要がある。

スポンサーリンク

「自立支援医療費(精神通院)」の申請方法

自立支援医療費(精神通院)の申請書
自立支援医療費(精神通院)の申請書

そういうことで、「自立支援医療費(精神通院)」を申請するには自分から医師に利用の意思を伝えなければいけない。通院期間については特に制限がないようなので、長期の通院が必要だと感じた時点で医師に伝えた方がいい。

申請の手続きの流れ

  1. 自治体の申請窓口(保健センターなど)で申請書を受け取る
  2. 専用の様式の診断書を指定医療機関の主治医に記入してもらう(自費;保険適用外)
  3. 申請書・診断書・健康保険証のコピー・所得区分の認定に必要な書類を持って再度申請窓口へ
  4. 認定されると、申請日から約2〜3ヶ月後に受給者証が交付される(東京都の場合)

所得区分は同一の健康保険に加入する全員の所得で決まる

先述したように、所得区分は同一の健康保険に加入する全員の所得で決まる。扶養に入っている場合は同じ公的医療保険に加入している世帯全員の所得証明が必要になる。

以前は全員分の(非)課税証明書を添付する必要があったようだが、現在は個人番号制度(「マイナンバー」)を利用して申請先の自治体が所得を確認してくれる。

世帯全員分の個人番号を書類に記入するだけで大丈夫だ。

更新は1年ごと、2年ごとに診断書が必要

「自立支援医療費(精神通院)」は1年ごとに更新する必要がある。有効期限が近づくと自治体の窓口から通知が届くはず(場所によっては異なるかもしれない)なので、それに従って更新手続きを行おう。

毎年更新が必要なのは世帯全体の所得に応じて運用されている制度だからだろう。

医師の診断書が必要になるのは2年に1回で、「精神障害者保健福祉手帳」と「自立支援医療費(精神通院)」の更新を1枚の診断書で同時に行えるようになっている。

スポンサーリンク

1割負担になるだけでストレス要因は減る

保健センターなどの役所の窓口に出向いて申請書類を受け取り、医師に診断書(自己負担)を書いてもらい、それをまた窓口に持って行くというのは、特に重度のうつ病のひとにとっては辛いものがあるかもしれない。

公費である程度負担を軽減してもらうことでお金に関する心配事が少しでも減れば精神衛生的にもいいだろう。

もし医療費負担の問題で受診をためらっているのであれば、まずは「自立支援医療(精神通院)」を活用して1割負担で受診しよう。初診から6ヶ月経てば重度のひとは「精神障害者保健福祉手帳」を取ることもできるし、初診から1年6ヶ月経過すれば「障害年金」を申請することもできる。

自立支援医療はこの中で一番ハードルが低い制度だから、まずここから始めてみよう。

スポンサーリンク

リンク

コメント