Amazon.co.jpは2019年3月7日、キッズ向けの新しいタブレット「Amazon Fire HD 8 キッズモデル」を発売すると発表した。
高精細8インチHDディスプレイと32GBの内部ストレージ、最長10時間持続のバッテリーを有するFireタブレットに専用の保護カバーを付属させたもので、「Amazon FreeTime Unlimited」の1年間使い放題もついて14,980円で提供するという。
すでに予約の受付が開始されており、出荷開始は3月19日（火）の予定。
キッズモデルながら高性能：4人分のプロフィールを登録可能
Amazon Fire HD 8キッズモデルは、高精細8インチHDディスプレイに、32GBの内部ストレージを搭載。
別売のmicroSDカードを使えば最大400GBの外部ストレージ容量が得られ、バッテリーも最長10時間と高性能。
嬉しいのは、最大で子ども 4人分のプロフィールを設定できるという点。それぞれ異なる設定でタブレットを利用できるので、子ども同士でシェアさせることもできる。
年齢に応じたコンテンツ
『しまじろう』『おかあさんといっしょ もぐもぐレストラン』をはじめとする児童書や知育コンテンツ、ビデオ、ゲームなど、（3～12歳を対象に）年齢に応じて楽しめる数千点のコンテンツを楽しめる新しいサブスクリプションサービス、「Amazon FreeTime Unlimited」を1年間使い放題で利用できる。
「Amazon FreeTime Unlimited」 は1年後から有料期間に自動更新。プライム会員は月額480円、一般会員は月額980円で利用できる。
充実のペアレンタルコントロール機能
ペアレントコントロール（「みまもり」設定）も搭載し、保護者の許可なくソーシャルメディアやウェブ、アプリ内課金にアクセスすることを事前に制限できる。
ペアレンタルコントロールには使いすぎを防止する機能や、教育コンテンツで日々の学習目標を設定し、それらを達成するまでエンターテインメント系コンテンツへのアクセスを遮断する機能もあり、「宿題が終わるまでTVゲーム禁止！」とか「TVゲームは1時間まで！」みたいなことがタブレットでも行えるから安心だ。
故障対応も充実
ブルーとピンクから選べる耐久性に優れた保護カバーが付属しているといっても、子どもが乱暴に使わないか不安になるだろう。
Amazon.co.jpは、「タブレットが破損・故障した場合でも、Amazonに返品いただくことで2年間の限定期間内で無償取替にも対応します」としている。
Amazonの本気を見た
僕は幼児というのはビジネス上「最良」の顧客だと考えている。子どもに気に入ってもらえれば親も利用するし、何より長くサービスを利用してくれる可能性が高い。
自社サービスへの囲い込み
そういう意味で、子どもをどうやって自社のサービスに囲い込むかという点にはあらゆる企業が挑戦してきたと思う。
お子様ランチだとかおもちゃつきのセットメニュー、ドリンクバーや学割。いろいろなやり方があるけれども、この子ども向けタブレットは自社の端末を販売するだけでなく、コンテンツのサブスクリプションとセットだ。
小学生のうちはこのタブレットを使わせ、中学生になったら上位モデルへランクアップさせることになる。きっとプライム会員になってくれるだろう。
「最大4人分のプロフィールを設定可能」の意味
「Amazon Fire HD 8 キッズモデル」は最大で子ども4人分のプロフィールを設定して共有することができる。これは年齢が上がったときにそれぞれが別の端末を使うようになったとしても顧客データを残すという狙いがあると僕は予想している。
きょうだいで共有のサブスクリプションサービスを利用していた経験から大人になってもAmazonのサービスを利用する。顧客を囲い込むにこれ以上のものはないんじゃないだろうか。
保護者の安心も
AppleのiOS端末にもペアレンタルコントロール機能が搭載されていて、子どもが勝手にコンテンツを購入したり、有害サイトにアクセスしたりするのを防ぐことはできる。
実際 iOS端末を使って知育コンテンツを利用しているひとも多いことだろう。
「Amazon Fire HD 8 キッズモデル」はApple Careのように別売りの保証を設けるのではなくて、2年保証の端末に1年間の無料サブスクリプションサービスをセットにしている。少なくとも保証期間の1年間は課金してもらえると踏んでいるのだろうし、実際にそうなるだろう。
久しぶりにAmazonの本気を見た気がする。
